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大気分散補正光学系

 

よみ方

たいきぶんさんほせいこうがくけい

英 語

atmospheric dispersion corrector

説 明

地球大気の屈折率にはわずかながら波長依存性があるため、恒星からの光を結像すると色分散を生じてしまう。これを大気分散といい、その大きさは天頂距離に依存する。レンズ光学系にこの大気分散を打ち消すような反対の色分散を生じさせることで、この問題を回避する装置を大気分散補正光学系という。二対の直視プリズムを、望遠鏡の高度角に連動させて回転させることにより、それぞれの色分散の加減をして補正するレスリー・プリズム方式や、色分散素子を光軸方向や光軸と垂直方向に移動させることでその量を調節する方式などがある。

2018年09月05日更新

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    *屈折率の異なるプリズムを貼り合わせて大気分散に似た特性を持つ直視プリズムを2組用意し、相対的に回転させることで合成分査量を調節して大気分散を打ち消す装置。
    吉田道利「地上望遠鏡」、シリーズ現代の天文学第15巻、家・岩室・舞原・水本・吉田編『宇宙の観測I』第2版 5.1節 図5.12 (日本評論社)

    *すばる望遠鏡のハイパーシュプリームカム(HSC)に組み込まれた大気分散補正光学系
    佐々木敏由紀「天体観測装置」、シリーズ現代の天文学第15巻、家・岩室・舞原・水本・吉田編『宇宙の観測I』第2版 7.2節 図7.4 (日本評論社)