天文学辞典 :ASJ glossary of astronomy | 天文、宇宙、天体に関する用語を3200語以上収録。専門家がわかりやすく解説します。(すべて無料)

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2017年08月26日 観測天文学

サイクロトロン放射

磁場中を荷電粒子がローレンツ力を受けて運動することにより電磁波を放射するメカニズムの名前。放射される電磁波の周波数はサイクロトロン周波数(ジャイロ周波数)であり、多くの天体ではこの周波数は非常に小さく観測対象にならない。 […]

2017年08月26日 理論

三重アルファ反応

3つのヘリウム原子(4He、α(アルファ)粒子ともいう)から炭素(12C)が合成される原子核反応(右図および燃焼を参照)。 トリプルアルファ反応とも言う。この反応は、(1)2つの4Heから8Beが合成される過程と、(2) […]

2017年08月26日 理論

散乱

物質によって電磁波の進行方向が変わること。通常、散乱によって電磁波の振動数は変化しない。電磁波の進行方向の前方で観測した場合、物質がない場合に比べて到達する電磁波のエネルギー総量は減少するので、減光の原因となる。散乱断面 […]

2017年08月26日 理論

散乱断面積

物質による散乱の効率を表す物理量。 一定の強度で入射する単色電磁波がある場合、入射波の進行方向に垂直な単位平面を単位時間当たりに通過するエネルギーを 入射波の強度Fとし、物質に当たって散乱される電磁波のエネルギーを単位時 […]

2017年08月26日 観測天文学

サハ-ボルツマンの式

電離平衡と熱平衡を仮定した場合に、あるエネルギー準位をとる粒子の割合を表す式。電離段階$\alpha$でエネルギー準位iにある粒子の密度を$n_i^{\alpha}$、イオン化エネルギーを$I^{\alpha}$、励起エ […]

2017年08月26日 理論

座標条件

一般相対性理論は座標の取り方に依らない理論である(一般共変性)。そのため、その基礎方程式であるアインシュタイン方程式は座標系に陽に依存しないテンソル式で表現され、任意の座標系で具体形を書き下すことができる。しかし、座標の […]

2017年08月26日 理論

三体問題

3つの質点が万有引力の相互作用でどのように運動するのかを調べる問題。三体問題は、特別な場合を除いて、一般的には解析的に解くことができないことが知られている。3つの質点の運動は一般的には非常に複雑になるが、数値計算などで調 […]

2017年08月26日 理論

歳差

南北に扁平な回転楕円体に近い形状をしている地球に対し、黄道面近くにある月や太陽から引力が及ぼされると、地球の重心に対する力との差分(潮汐力)が偶力となって自転軸を起こそうというトルクが働く。すると、あたかも回転するコマが […]

2017年08月26日 理論

歳差定数

J2000.0における1ユリウス世紀ごとの黄経の一般歳差の値。IAU1976天文定数系では5029.0966″、IAU2006歳差章動理論では5028.796195″である。

2017年08月26日 観測天文学

最大エントロピー法

必要な全ての情報が揃っていない場合に、観測や測定などで値が確定している部分を拘束条件として、全ての情報を統計学的に推定する際の手法の1つ。英語の頭文字をとってMEMと呼ぶこともある。これは、すでに得ている制限条件を満たし […]

2017年08月26日 宇宙の進化

ザックス-ボルフェ効果

遠方宇宙からやってくる光は、宇宙膨張によって赤方偏移して観測される。一様等方宇宙では赤方偏移と距離の関係が1対1であるが、実際の非一様宇宙では必ずしもそうではない。特に重力ポテンシャルの時間的空間的変化によって生じる赤方 […]

2017年08月26日 理論

サハロフの3条件

バリオン数ゼロの状態から、正味のバリオン数(バリオン数から反バリオン数を引いたもの)を生成するために必要な条件のこと。 1. バリオン数を破る反応、つまり、前後でバリオン数が変化するような反応が存在すること。 2. 荷電 […]

2017年08月26日 理論

再結合期

宇宙の初期には温度が高かったため、ほぼすべての原子は電離している。原子核と電子は結合してもすぐに高エネルギーの光子により分解されてしまうからである。宇宙膨張により宇宙の温度が低下すると、高エネルギーを持つ光子の数が減り、 […]

2017年08月26日 理論

最終散乱面

初期宇宙は高温高密度のプラズマ状態にあった。そのため光子は電子とトムソン散乱を繰り返し、物質と熱平衡状態にあった。温度の低下とともに、ビッグバン後約38万年(赤方偏移zが約1090の頃)に水素原子と電子が結合し、光子と物 […]

2017年08月26日 観測天文学

サルピーターの初期質量関数

初期質量関数を参照。

2017年08月26日 理論

差分法

微分方程式を数値的に解くための方法。差分法では、微分方程式に現れる微分を差分に近似することによって、微分方程式の解を数値的に求める。たとえば時間発展型の偏微分方程式の場合には、連続した時間と空間を有限個の離散的な点で表現 […]

2017年08月26日 時と暦

サロス周期

同じような状況の日食が起こる周期で、約6585.32日(18年と11日、ただしうるう(閏)年が5回あれば10日)である。単にサロスということもある。ほぼ18年を 周期として同じような日食が起こることは、既に紀元前600年 […]

2017年08月26日 時と暦

雑節

二十四節気以外に、旧暦で季節の節目を知るために設けられた日。農作業の目安となるようなものが多い。土用(季節毎に4日)、彼岸(春と秋の2日)、節分、八十八夜、入梅、半夏生、および二百十日である。

2017年08月26日 時と暦

座標時

アインシュタイン(A. Einstein)の特殊相対性理論によれば、ニュートン力学のような絶対的な時間は存在せず、時間と空間を一緒にして4次元の時空間として考えなければならない。このように、時間も1つの座標としてとらえて […]

2017年08月26日 時と暦

最大離角

水星や金星のような内惑星は地球よりも内側の軌道を公転しているので、太陽の方向から大きく離れることがない。最も太陽から離れる、すなわち、太陽と内惑星との地心真角距離が最大となる瞬間を最大離角と呼ぶ。地球から見て内惑星が太陽 […]


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関連画像

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天象
* 惑星の合、衝、矩、最大離角(黄道の北側から見たときの位置関係)(クレジット:国立天文台暦計算室)
https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/cande/phenomena.cgi