天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

力の統一理論

高

よみ方

ちからのとういつりろん

英 語

unified theory of the forces

説 明

自然界に働く四つの力を統一的に説明する理論。理論物理学の夢であるが、2017年時点では未完成である。現在の宇宙では、あらゆる物質は基本的な四つの力、すなわち、重力電磁気力弱い力強い力により運動していると考えられている。このうち弱い力と強い力は原子核内部でしか働かないので、それより大きな世界で働くのは重力と電磁気力である。これらの力はもともと一つの力であったものが、宇宙の温度が下がる過程で別々に分かれたものと考えられている。これらの四つの力を一つの理論で統一的に説明するものが力の統一理論である。
1967年にワインバーグ(S. Weinberg)とサラム(A. Salam)によって電磁気力と弱い力を統一する理論(電弱統一理論)が提唱され、その後の実験で弱い力を媒介する素粒子が予言通り発見されて電弱力の理論が確立した。電弱力と強い力を統一する大統一理論、さらには重力まですべての力を統一する量子重力理論が提唱されているが、まだ完成していない。

2018年09月16日更新

関連画像

*力の進化図。現在の宇宙に存在する四つの力は、元々一つの力であったものが、宇宙の
温度が下がる過程で別々にわかれたものと考えられている。
佐藤勝彦「宇宙の誕生とその歴史」、シリーズ現代の天文学第1巻、岡村・池内・海部・永原編『人類の住む宇宙』第2版 2.1節 図2.5(日本評論社)