天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

トリトン

高

よみ方

とりとん

英 語

Triton

説 明

海王星の最大の衛星で直径2700kmの氷天体である。1846年、海王星の発見直後に、トリトンも発見されている。名前はギリシャ神話のポセイドン(海王星)の子供の名前からとっている。周期5.88日で海王星の自転と逆向きに公転している。この逆行軌道のため、海王星との潮汐力により徐々にトリトンは海王星に近づき、数億年後には軌道が海王星のロッシェ半径まで下がり破壊されると予想される。逆行軌道であることから、海王星に捕獲された太陽系外縁天体であると考えられる。トリトンはエリス、冥王星よりも大きい。トリトンの表面は窒素とメタンの氷に覆われている。窒素を主成分とする非常に薄い(気圧10 Pa)大気が存在する。ボイジャー2号の観測から、表面から上昇して高度8 kmに到達してから水平方向へ100 km程度続く噴煙が観測されており、表面にも噴煙から落下して堆積したと考えられる暗色の筋がある。暗色物質の放出が竜巻のような気象現象によるのか、内部からの噴出によるものかは解明されていない。トリトンはクレーターが非常に少なく、表面は新しい。これは海王星との潮汐力で、窒素やメタンの火山活動が起きて、表面を更新するためと考えられている。

2018年03月24日更新

関連画像

ボイジャー2号の撮像したトリトン(NASA)
https://nssdc.gsfc.nasa.gov/imgcat/html/object_page/vg2_p34764.html