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朔望月

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よみ方

さくぼうげつ

英 語

synodic month

説 明

朔(新月)から次の朔(新月)までのように、月の満ち欠け(月の位相)が一周する周期。地球と月の公転が楕円運動であるため。この周期は年間を通してわずかに変化する。そこで、年間を通じた平均を朔望月とする。その長さは29.530589日である。
地球が太陽の周りを公転しているために、朔望月は、無限遠にあると考えてよい恒星に対する月の公転周期(恒星月、27.321662日)より長い。太陰暦の1か月は平均として朔望月に近づくように, 29日と30日の月を織り交ぜて、12か月で354日となっている。うるう月暦(れき)も参照。

2023年09月15日更新

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    * 朔望月(月の満ち欠けの周期)の概念図
    岡村定矩「時と暦」、シリーズ現代の天文学 第1巻、岡村・池内・海部・佐藤・永原編『人類の住む宇宙』第2版 7章 図7.15(日本評論社)