天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

対称コマ分子

 

よみ方

たいしょうこまぶんし

英 語

symmetric top molecules

説 明

一般に物体の回転は、互いに直交する3つの軸の周りとして定義できるが、各軸を妥当な方向とすると角速度ベクトルと角運動量ベクトルとの関係を対角行列で示すことができる。このような軸を慣性主軸という。分子1個についても、3つの慣性主軸を定めることができる。その慣性主軸周りの慣性モーメントを小さい方から順にI_{\rm A}I_{\rm B}I_{\rm C}とした場合(I_{\rm A}\leq I_{\rm B}\leq I_{\rm C})、2つが等しく、残りの1つが0ではない分子は、回転軸に対して対称な独楽(コマ)を古典力学的モデルにでき、これを対称コマ分子と呼ぶ。このうち、小さい方の慣性モーメントが等しい(I_{\rm A}=I_{\rm B}I_{\rm C})円盤型の分子を扁平(oblate)対称コマ分子、大きい方の慣性モーメントが等しい(I_{\rm A}I_{\rm B}=I_{\rm C})葉巻型の分子を扁長(prolate)対称コマ分子と呼ぶ。対称コマ分子の例としてはNH_{3}(扁円)やCH_{3}CN(扁長)などがある。これに対して、3つの慣性モーメントがすべて異なるものを非対称コマ分子という。

2018年04月08日更新

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