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セルシック則

 

よみ方

せるしっくそく

英 語

Sersic law

説 明

セルシック(J.L. S’ersic)によって1963年に提案され、1968年のアトラスで広く知られるようになった銀河表面輝度プロファイルを記述する近似式。 $I$表面輝度$r$ を半径、$n$ を集中度を表現するパラメータとして、$I(r)\propto{\rm exp}\,[-α\,r^{(1/n)}\,]$ という関数形をしている。$n$ の値は現実の表面輝度プロファイルに最もよく合うように決める。セルシック則は楕円銀河1/4乗則渦巻銀河指数法則を包含しており、$n=4$ が 1/4乗則に、$n=1$ が指数法則に対応する。セルシックは、楕円銀河の $n$ の値は明るさによって異なり、非常に明るいものでは $n>4$、暗いものでは $n=1$ に近いことを見出している。1/4乗則は比較的明るい楕円銀河についてのみ成り立っているのである。

2023年05月08日更新

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    *セルシック則で表した銀河の表面輝度分布。両軸とも対数表示。n=1は指数法則に、n=4はド・ボークルールの1/4乗則に相当する。ウイキメデアよりラベルを改変して引用。
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