天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

s過程

 

よみ方

えすかてい

英 語

s-process

説 明

遅い(slow)中性子捕獲とそれに続くベータ崩壊によって鉄族より重い元素をつくる過程。核図表で安定線上の原子核が形成される。中性子捕獲が速い(rapid)r過程とは核図表の上で異なった経路を取る。
s過程は、漸近巨星分枝星(AGB星)や超新星など中性子が豊富に存在する場所でおこる。AGB星で生成されたs過程元素は、ヘリウム殻フラッシュによる汲み上げにより外層へと運ばれ、星間物質へと還元される。s過程で捕獲される中性子は^{13}{\rm C}(\alpha,N)^{16}{\rm O}などの反応により供給される。 中性子捕獲元素も参照。

2018年04月10日更新

関連画像

核図表上におけるs過程とr過程の経路
望月優子「元素の起源」、シリーズ現代の天文学第1巻、岡村他編「人類の住む宇宙」3章 図3.20 (日本評論社)