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再結合線

 

よみ方

さいけつごうせん

英 語

recombination lines

説 明

電子とイオンが結合する際に放射されるスペクトル線。宇宙初期を除くと電離ガスは中性の原子が電離して生じるので、これらが再度結合して中性に戻るという意味で「再結合」と呼ばれる。ただし、電子はすべて同等なので再結合する際の電子とイオンの組は元の原子や元素と同じである必要はない。星間空間では水素、ヘリウム、炭素などの再結合線が観測されている。電離水素領域(HII領域)からは強い再結合線が放射されているが、それ以外の星間空間からの再結合線も観測されている。水素原子の場合は、主量子数n=1のエネルギー準位に遷移するライマン系列では紫外線領域で、n=2の準位に遷移するバルマー系列では主として可視光領域で放射されるが、nが数十以上の準位に遷移する場合は電波領域で放射され、H109α、H92αなど多数の再結合線が観測されている。パッシェン系列ブラケット系列、H\alpha線も参照。

2018年04月12日更新

関連画像

*水素原子のエネルギー準位と再結合線.数字はそれぞれの遷移に対するスペクトル線の波長(単位はÅ).左の縦軸は主量子数n=1を基準にしたエネルギーを[eV]単位で表し,右の縦軸は波数k[1/cm]で表したものである.