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クォーク-ハドロン相転移

 

よみ方

くぉーくはどろんそうてんい

英 語

quark-hadron phase transition

説 明

強い相互作用の理論であるQCD(量子色力学)によれば、宇宙初期の高温高密度時にはハドロンバリオンと中間子の総称)は、クォークの自由粒子ガスとして存在していたはずである。宇宙の温度がQCDスケール(\sim 10^2\,{\rm MeV}程度)に下がったときにクォークの閉じ込めがおこり、クォークは単体では存在できなくなり、バリオンまたは中間子としてカラーの自由度の中和された状態しかとれなくなる。この状態変化をクォーク-ハドロン相転移という。この相転移はかつてはバッグモデルなどの現象論的なモデルで解析され、一次相転移であると考えられてきたが、格子QCDを用いた大規模な数値計算の発展によって、現在ではクォーク相とハドロン相が共存しながら徐々にハドロン相に転移していくクロスオーバー型であると考えられている。

2018年03月22日更新

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