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プロミネンス

小

よみ方

ぷろみねんす

英 語

prominence

説 明

太陽コロナ中に存在する5000-10000 Kのプラズマ。皆既日食時には、水素のHα線を強く放射して赤く見えるため紅炎とも呼ばれる。太陽面上で観測されると、暗い筋状の構造として見えるためダークフィラメントと呼ばれる。プロミネンスの密度は10^{11}\,{\rm cm}^{-3}程度で、コロナの密度10^9\,{\rm cm}^{-3}の100倍くらい高密度である。
プロミネンスには大きく分けて、全体的には数週間同じ形を保つ静穏型プロミネンス、数分から数時間で形を変えるか消滅する活動型プロミネンスの2つがある。静穏型プロミネンス中でも物質は静止しているわけではなく、高解像度観測を実施すれば、プロミネンス中に数{\rm km\,s^{-1}}から数10\,{\rm km\,s^{-1}}の速度で動く微細な流れを見ることができる。一方、活動型プロミネンスは運動状態にあり、その運動速度は数{\rm km\,s^{-1}}から2000\,{\rm km\,s^{-1}}と幅がある。
プロミネンスはコロナ中に浮かんだプラズマであるから、そのでき方は2通りしかない。一つはコロナ物質が冷却して凝縮する場合、もう一つは彩層の物質がコロナに持ち上げられる場合である。静穏型プロミネンスは前者、活動型プロミネンスは後者に対応すると考えられている。まれに彩層から噴出した低温プラズマがコロナに長期間滞在して静穏型プロミネンスが形成されることがある。ループプロミネンスも参照。


Prominence / プロミネンス

https://youtu.be/hSnERbkd-7E

2019年03月13日更新

関連画像

太陽観測衛星Solar Dynamics Obsevatoryが捉えたプロミネンス。
(クレジット:NASA)。
https://www.nasa.gov/content/goddard/what-is-a-solar-prominence