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オズマ計画

 

よみ方

おずまけいかく

英 語

Project Ozma

説 明

アメリカの天文学者ドレイク(F. Drake)によって1960年に、ウェストバージニア州グリーンバンクにあるアメリカ国立電波天文台で始められた世界初の地球外知的生命探査(SETI)プロジェクト。ドレイクは口径26 mの電波望遠鏡を二つの恒星の方向に向け、知的文明から周波数1420 MHz の電波が来ていないかを調べた。この周波数は、宇宙に最も豊富にある中性水素原子が出す波長21 cmの輝線の周波数で、恒星間の通信を行おうとする知的生命が選びそうなものであった。4か月間で150時間の観測を行ったが、知的生命からと思われる信号は検出されなかった。その後も電波による同種の地球外知的生命探査がいくつか試みられたが、1984年にSETI研究所が設立されてからは、定常的な研究活動として継続されている。
1999年に始まったセチ・アット・ホーム(SETI@home)プロジェクトは、初期の代表的な公開の分散コンピューティングプロジェクトで、家庭にあるパソコンでSETIのデータ解析に協力するものであった。このプロジェクトは2020年に終了したが、20年間で170万人以上の参加者が自分のコンピュータの空き時間を提供した。

2020年06月23日更新

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    オズマ計画に使われた電波望遠鏡
    http://www.daviddarling.info/childrens_encyclopedia/Meet_an_Alien_Chapter3.html