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1次周波数標準器

 

よみ方

いちじしゅうはすうひょうじゅんき

英 語

primary frequency standard

説 明

現在、1秒の定義は1原子秒とされているが、原子の共鳴周波数は温度や電磁場、運動状態などによってわずかに変化をするものである。したがって、定義どおり厳密に1秒を取り出すことは極めて難しく、通常の原子時計ではそのような条件の違いは無視し、長期的な安定を目指している。逆に、定義どおりの1秒を目指すものを1次周波数標準器と呼び、国際原子時の正確さの評価などに用いられている。日本でも、情報通信研究機構などで研究開発されている。原子時計光格子時計も参照。

2018年09月16日更新

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    1次周波数標準器
    * 原子泉型1次周波数標準機の原理(左)とNICT-CsF1の写真(右)。
    細川瑞彦「時間の測定」、シリーズ現代の天文学第13巻、福島登志夫編『天体の位置と運動』第2版 1.2節 図1.7(日本評論社)