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ニースモデル

 

よみ方

にーすもでる

英 語

Nice model

説 明

太陽系形成から5-7億年後に巨大惑星の軌道の力学的進化が太陽系に大きな変動をもたらしたというモデル。ニースにあるコートダジュール天文台で主に開発されたため「ニース」モデルと呼ばれる。英語のナイス(良い)という意味もある。

惑星形成後に残った微惑星との重力作用により、ガス惑星の軌道は外側に動く。土星が移動して木星との1:2平均運動共鳴に達したときに、土星の軌道離心率が大きく変動して、当初は天王星の内側にあった海王星を外へ散乱させる。海王星はもともと存在していた(氷微惑星の残りである)太陽系外縁天体を散乱して、現在残るエッジワース-カイパーベルトや散乱円盤の構造を決める。このモデルは、巨大惑星の軌道離心率や軌道傾斜角の大きさを説明することができる。木星のトロヤ群小惑星はこのときに捕獲されたと考えられる。また、木星の軌道進化は小惑星帯領域に残っていた天体の軌道を不安定にし、多くが内側に落下して、月や火星に証拠が残る隕石重爆撃期をもたらした。エッジワース-カイパーベルト天体も参照。

2018年03月11日更新

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