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分子雲

高

よみ方

ぶんしうん

英 語

molecular cloud

説 明

主要な成分である水素が主に水素分子状態(H2ガス)で存在している星間ガス雲のこと。星間分子雲とも言う。
温度は絶対温度10 K程度であるため、水素分子成分を輝線で観測することは困難である。そのため、比較的多数存在している一酸化炭素(CO)分子の回転遷移輝線などで主に観測される。分子雲中の分子雲コアと呼ばれる高密度の領域の中心で星が生まれると考えられている。星間物質星間分子中性水素ガス雲も参照。

2019年09月30日更新

関連画像

* 絶対温度と密度で表された星間物質のさまざまな存在形態。3本の破線は、圧力(密度×温度に比例)が一定の線。コロナガス、雲間物質、HIガス雲は圧力がほぼ一定の線上に分布し、準圧力平衡にある。HII領域、分子雲は周りよりも圧力が高い。
福井康雄「星間物質」、シリーズ現代の天文学第6巻、福井・犬塚・大西・中井・舞原・水野編『星間物質と星形成』1.1節 図1.2(日本評論社)
* 分子雲と分子輝線の例。左図は、パイプ星雲と呼ばれる暗黒星雲の可視光写真に一酸化炭素(CO)分子輝線の強度分布を示す等高線を重ねたもの。右図は左図の十字で示した位置で観測されたCO分子(12CO)とそのその同位体(13COと18CO)の分子輝線(回転遷移J=1-0)のスペクトル。
土橋一仁「分子雲の種類」、シリーズ現代の天文学第6巻、福井・犬塚・大西・中井・舞原・水野編『星間物質と星形成』3.1節 口絵1(図3.1)(日本評論社)
* 一酸化炭素同位体の輝線によるおうし座分子雲の電波地図。上図は13CO (J=1-0) 輝線によるもの。分子雲が紐状になっていることがわかる。下図は18CO (J=1-0) 輝線で見た電波地図で、密度の高い分子雲コアの分布を示している。赤丸は可視光で見ることができない若い原始星、白丸は可視光で見ることができるTタウリ星。
大西利和「分子雲から分子雲コアへ」、シリーズ現代の天文学第6巻、福井・犬塚・大西・中井・舞原・水野編『星間物質と星形成』9.1節 口絵6(図9.2)(日本評論社)
* 名古屋大学のなんてん電波望遠鏡による銀河面分子雲サーベイ。上図は一酸化炭素輝線で観測した分子雲の分布。下図は可視光の写真。
水野亮「星形成の観測的証拠」、シリーズ現代の天文学第6巻、福井・犬塚・大西・中井・舞原・水野編『星間物質と星形成』8.1節 口絵5(図8.3)(日本評論社)