天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

局所銀河群

高

よみ方

きょくしょぎんがぐん

英 語

Local Group

説 明

天の川銀河銀河系)の属する銀河群。局部銀河群と呼ばれることもある。銀河系とアンドロメダ銀河を中心に、半径約1メガパーセク(1 Mpc=326万光年)以内にある少なくとも50-60個以上の銀河で構成されている。メンバー銀河の中では銀河系とアンドロメダ銀河が飛びぬけて大きく、残りの大部分は矮小銀河である。アンドロメダ銀河の周りには楕円銀河M32、渦巻銀河M33、矮小楕円銀河NGC147、NGC185、NGC205などが分布し、銀河系の周りには大マゼラン雲小マゼラン雲などがある。局所銀河群の推定質量は1-2 兆太陽質量であり、その大半はアンドロメダ銀河と銀河系が担っている。局所銀河群は力学的に安定した状態にはない。たとえばアンドロメダ銀河と銀河系は互いに接近しており、将来合体して1つの楕円銀河になると予想されている。また、アンドロメダ銀河と銀河系は周囲の矮小銀河を飲み込んで成長してきたと考えられている。1994年に発見された「いて座矮小銀河」は、今まさに銀河系に飲み込まれつつある銀河である。銀河系を含む局所銀河群の銀河はわれわれからの距離が極めて近いため、個々の星に分解した詳細な観測ができる。こうした観測に基づいて銀河系やアンドロメダ銀河の歴史を探る学問を銀河考古学という。

2018年08月18日更新

関連画像

*局所銀河群の銀河の3次元分布。矮小銀河はアンドロメダ銀河と銀河系の周りに集中している。ただし、観測の進歩によって新しいメンバー銀河が今なお見つかっているため、局所銀河群の完全な姿はまだわかっていないと考えるべきである。
有本信雄「局所銀河群の空間分布と動力学」、シリーズ現代の天文学第5巻、祖父江・有本・家編『銀河II』第2版 5.2節 図5.2 (日本評論社)