天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

同位体比

高

よみ方

どういたいひ

英 語

isotope ratio

説 明

同じ原子番号を持つ元素の原子核中で、中性子の数(つまりその原子の質量数)が異なる核種を同位体といい、原子数で測ったその存在比を同位体比という(質量比ではない)。同位体比は元素合成のプロセスによって異なるので、精密な測定はその元素の起源、変遷を探る上で重要な情報をもたらす。自然界の物質の安定同位体比はほぼ一定であるが、環境によりわずかに異なる値をとる。また、放射性同位体の場合は生成後、崩壊により減少していく。地球環境では炭素14は大気上層で宇宙線と窒素原子核の衝突から生成される一方、放射性崩壊により時間とともに減少していくため、大気中濃度はほぼ一定の割合に保たれている(厳密には地磁気や太陽活動の変動の影響を受ける)。植物は二酸化炭素として炭素14を大気中から取り込み、食物連鎖で動物にも伝わっていくが、生物の活動停止後は新たに取り込まれなくなるため、以後は半減期5730年で減少するのみとなる。すなわち、炭素14の同位体比を調べることにより年代測定が可能となる。

2018年03月06日更新

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