天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

萩原雄祐

 

よみ方

はぎはらゆうすけ

英 語

Hagihara, Yusuke

説 明

日本の天文学者(1897-1979)。理論天文学の広い分野で研究業績をあげた。大阪に生まれ、東京帝国大学天文学科卒業。イギリスのエディントン(A. Eddington)、アメリカのバーコフ(G. Birkhoff)のもとに留学した。アインシュタイン(A. Einstein)の一般相対性理論天体力学を扱い、シュバルツシルト解の近似で軌道運動を解いた。物質がブラックホールに落下するとき、途中でしばらく停留することを発見した。天体力学の著書には、『天体力学の基礎(上・下)』(1947)がある。
天体物理学では、希薄ガス天体の量子力学的取り扱いを進め、惑星状星雲スペクトル中の輝線を非マクスウェル速度分布で説明した。太陽紫外線でつくられる地球電離層の研究グループも指導した。第2次世界大戦後は東京天文台長として、乗鞍コロナ観測所建設、岡山天体物理観測所設置を指揮し、電波天文学をはじめ、日本の天文学全般を牽引した。国際天文学連合(IAU)副会長。英文著書『天体力学(全5巻)』を完成している。天体力学と天体物理学の両方で多くの研究者を育てた。文化勲章受章。

2018年05月10日更新

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萩原雄祐
出典:日本天文学会百年氏編纂委員会編「日本の天文学の百年」(恒星社厚生閣)P.21