天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

郭守敬

 

よみ方

かくしゅけい

英 語

Guo Shoujing

説 明

元朝時代、河北省出身の天文暦学者、水利事業家(1231 –1316)。元朝では従来から大明暦が使用されていたが、日月食の予報ははずれることが多くなり、世祖クビライは郭守敬、王恂らに命じて改暦事業を開始させた。郭守敬は主に観測面を担当し、多くの天文儀器を考案して日月、恒星の精密観測を5年間実施した。冬至の日時決定では、太陽が作るノーモンの影の長さを1~2週間隔てて3回測定し、2次曲線で近似する方法を用いて、平均太陽年の長さを現在とほとん違わない365.2425日と求めた。その結果、中国固有の暦法としてはもっとも優れているとされた「授時暦」を1280年頃に完成させた。授時暦は、1年の長さが時代と共にわずかずつ変化すると考える「消長法」を採用したことでも知られる。授時暦はまた、李氏朝鮮の暦算書に大きな影響を与えたし、日本の渋川春海が提案した「貞享暦」(1684年)もその暦法の大部分は授時暦を元にしていた。郭守敬の後半生は、大都から通州に至る運河の建設にも大きな功績を残した。

2018年05月10日更新

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