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ファラデー回転

 

よみ方

ふぁらでーかいてん

英 語

Faraday rotation

説 明

磁場による電磁波の偏光面の回転を指す。電磁波の伝播経路上に進行方向と平行な磁場成分があると、右回りと左回りの偏光をもった電磁波の分散関係が違ってくる。そのため伝播するにつれ右回りと左回りの偏光をもった波の波長がずれて偏光面の回転角度の違いが生じる。これをファラデー回転またはファラデー効果という。
天文学的に興味がある電波領域では、ある天体が放出した波長\lambda の直線偏光の電波が磁場を含む星間ガスを通過して距離L のところで観測されたとすると、偏光面の回転角は次のように書ける。
\Delta \theta = \lambda^2 \frac{e^3}{2\pi m^2_{\rm e} c^4} \int^L_0 n_{\rm e} B_{//}\, dx \\
=0.81 {n_{\rm e}}\ [{\rm cm}^{-3}]{B_{//}}\ [{\mu{\rm G}}]\times{L}\ [{\rm pc}]{\lambda}^2\ [{\rm m}]^2 \ {\rm rad}\\={\rm RM}\,\lambda^2\ [{\rm m}]^2\ {\rm rad}
ここで最初の式はcgsガウス単位系で書かれており、n_{\rm e} は星間ガス中の自由電子の数密度、B_{//} は電波の伝播方向の磁場成分、c, m_{\rm e} および e は光の速度、電子の質量および素電荷を表す( [~] 内はその量を測る単位を表している)。このようにファラデー回転角は波長の2乗に比例するが、その比例係数 {\rm RM} を回転量度(rotation measure)と呼ぶ。
たとえば観測から\Delta \thetaが測定され、分散量度
{\rm DM}\equiv \int_{\rm 0}^{L}n_{\rm e}\ [{\rm cm}^{\rm -3}]\ dx\ [{\rm pc}]
を推定できれば、回転量度{\rm RM} を分散量度 {\rm DM} で割ってB_{//}の平均的な値を求めることができる。

2018年04月23日更新

関連画像

*ファラデー回転の説明図
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Faraday-effect.svg