天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

周転円

高

よみ方

しゅうてんえん

英 語

epicycle

説 明

1.  天動説において、天球上での惑星の複雑な運動を、円運動に基づいて記述するために導入された円。地球からわずかにずれた位置に中心を持つ離心円(導円あるいは従円と呼ぶ)を考え、その離心円上に中心を持つ周転円が等速度で離心円にそって回転し、その周転円上を惑星が等速度で回転するとした。離心円の導入により惑星の天球上の角速度の変化を可能にし、周転円により逆行現象を説明できた。
2.  銀河円盤中の星の運動を近似するときに用いられる概念。円運動する仮想的な点に対して、その周りを小さく軌道運動しているとして星の運動を表す。この小さな軌道を周転円といい、このようにして星の運動を表すことを周転円近似という。ただし、この場合の周転円は一般には楕円である。
エピサイクリック運動天動説導円も参照。

2018年04月12日更新

関連画像

周転円の図
*(上)離心円(a)と周転円(b)。Eが地球、Oが離心円の中心を示す。
池内了「現代宇宙観までの道のり」、シリーズ現代の天文学第1巻、岡村他編「人類の住む宇宙」1章 図1.6(日本評論社)
(下)周転円近似(c)。
本間希樹「銀河系の運動」、シリーズ現代の天文学第5巻、祖父江他編「銀河II」2.2節 図2.11(日本評論社)