天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

アインシュタイン衛星

 

よみ方

あいんしゅたいんえいせい

英 語

Einstein satellite

説 明

アメリカの高エネルギー天文衛星(High Energy Astronomical Observatory)シリーズの2番目でHEAO-2と呼ばれた。1978年11月13日にフロリダから、高度ほぼ500 km、軌道傾斜角23.5度の略円軌道に打上げられ、アインシュタインと名づけられた。1981年4月まで観測を続け1982年3月25日、大気圏に再突入し、寿命を終えた。多重層(4層)の反射式X線望遠鏡を初めて搭載、焦点面にマイクロチャンネルプレート(高分解能撮像装置(HRI))、位置検出型比例計数管(IPC)、半導体検出器(SSS)などを設置した。有効エネルギー帯は0.2-3.5 keVに限られていたが、従来の数百倍の感度と撮像能力を持ち、超新星残骸銀河銀河団からの拡散X線の発見とその撮像観測や微弱なX線天体、とくに通常の恒星からのX線検出に初めて成功した。
近傍の渦巻銀河の腕の部分から、恒星質量のエディントン限界光度を凌ぐ超大光度X線源を発見した。これは太陽質量の数百倍の中質量ブラックホール、あるいはマイクロクェーサーをジェット方向から観測しているものと解釈されている。
ホームページ:https://heasarc.gsfc.nasa.gov/docs/einstein/heao2.html

2018年10月07日更新

関連画像

アインシュタイン衛星1
(NASA)
アインシュタイン衛星2
*アインシュタイン衛星の構造
小山勝二・満田和久「X線の観測」、シリーズ現代の天文学 第17巻、井上・小山・高橋・水本編『宇宙の観測III』1.1節、図1.4(日本評論社)
(原図はGiacconi et al. 1979, ApJ, 230, 540)