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回折

高

よみ方

かいせつ

英 語

diffraction

説 明

波が障害物の背後に回りこむ現象を回折という。電磁波、音波、表面波や量子力学的波動などすべての波に見られる。回折効果は障害物の大きさと波長が同程度のときに著しく観察される。障害物の形状や配置により、回折された波が干渉して回折パターン(回折スパイクも参照)が見える。エアリーパターンホイヘンスの原理も参照。

2022年08月07日更新

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    * 回折の原理図。障害物の間の狭い隙間(スリット)を通過すると、波は通過前の進行方向からずれた方向にも回り込んで進む。ホイヘンスの原理も参照。
    * 望遠鏡開口による回折と結像作用。
    西川淳「回折限界・干渉」、シリーズ現代の天文学第15巻、家・岩室・舞原・水本・吉田編『宇宙の観測I』第2版 3.4節 図3.12(日本評論社)
    点源による回折パターン。エアリーディスクの外側に第一回折環が見える。(ボストン大学 Brian Burton)
    http://outreach.atnf.csiro.au/education/senior/astrophysics/resolution_sensitivity.html