天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

ダークマター

高

よみ方

だーくまたー

英 語

dark matter

説 明

現在の宇宙の平均エネルギー密度の約4分の3はダークエネルギー(暗黒エネルギーともいう)によって占められているが、元素からなる通常の物質(宇宙論ではこれをバリオンと呼ぶことが多い)は、全体のわずか5%以下でしかないことがわかっている。ダークエネルギー以外の宇宙の成分の8割以上(すなわち宇宙の5分の1以上)を占める成分をダークマター(暗黒物質ともいう)と呼ぶ。ダークマターは通常の物質と同じく重力相互作用を及ぼすものの、それ以外の相互作用はほとんど及ぼさない。天文学ではすでに1930年代からその存在が示唆されており、現在では存在自体は確立したものといえる。
宇宙の晴れ上がりの時点で(乱雑な)運動のエネルギーが質量エネルギーより大きかった(相対論的であった)熱いダークマターと、小さかった(非相対論的であった)冷たいダークマターの2種類の可能性が考えられている。観測データとよく合うのは冷たいダークマターである(CDMモデルを参照)。その候補は、未知の素粒子であると考えられているが具体的にはわかっておらず、世界中で直接検出実験が進行中である。ミッシングマスも参照。

2018年04月29日更新

関連画像

*https://map.gsfc.nasa.gov/media/121236/121236_NewPieCharts720.png より製作
*宇宙の構成物の割合を示す「宇宙のパイ(cosmic pie)」。Planck衛星による観測結果を示している。
http://sci.esa.int/planck/51557-planck-new-cosmic-recipe/ にある図を改変。