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宇宙の再電離

 

よみ方

うちゅうのさいでんり

英 語

cosmic reionization

説 明

宇宙で最初の天体が誕生した後、天体が発する紫外線によって宇宙全体にある中性水素ガスが光電離されること。宇宙の夜明けともいう。宇宙にあるガスは宇宙の晴れ上がり(宇宙年齢37万年、赤方偏移約1090)よりも前には高温による電離状態にあったが、次第に冷えて、その後の宇宙の暗黒時代には中性ガス状態であった。初代星(始原星ともいう)の誕生に始まる星と銀河の形成により再び電離された。宇宙の再電離が正確にいつから始まりどのように行われたかは、宇宙の初代天体の形成時期とその周囲の銀河間物質の物理状態に依存しており完全な理解には至っていないが、赤方偏移20-10(宇宙年齢2-5億年)の間頃に始まり、赤方偏移6頃(宇宙年齢9億年頃)までには完了したと考えられている。

2018年09月28日更新

関連画像

*宇宙史における宇宙の暗黒時代とその終焉
梅村・千葉・西「銀河形成論」、シリーズ現代の天文学第3巻、二間瀬・池内・千葉編『宇宙論II』 5章 図5.6 (日本評論社)
宇宙再電離に関する観測データと理論モデル。縦軸は電離水素の割合で1は完全電離、0は中性水素のみの状態に対応する。横軸は赤方偏移。
Ishigaki et al. 2018, ApJ, 854, 73 より転載