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アモルファス氷

 

よみ方

あもるふぁすこおり

英 語

amorphous ice

説 明

規則的な酸素原子の配列をもたない、ガラスのような構造の氷。実験室では、水蒸気を極低温の基板に凝結させることで生成される。温度を上昇させると結晶質氷Ic, Ibへと変化する。逆に結晶質氷を低温にしてもアモルファスにはならない。低温で、氷(Ic)の結晶に紫外線、イオン、電子線などを照射するとアモルファス氷になる。太陽系では、木星の磁気圏高エネルギー粒子の照射環境にある氷衛星エウロパ、ガニメデの表面にアモルファス氷が存在する。また宇宙空間では低温下の分子雲中でも、ダストの表面をアモルファス氷が覆っていることが赤外観測により確認されている。

2018年03月10日更新

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