天文学辞典 | 天文用語をわかりやすく解説

あかつき探査機

 

よみ方

あかつきたんさき

英 語

Akatsuki

説 明

金星は厚い硫酸の雲に覆われているが、赤外線では金星の厚い雲を透かして内部の観測が出来る。金星は惑星の自転を60倍も上回る大気の回転(スーパーローテーション)が惑星規模で起こっていることが判っており、地球の気象とは異なる様相を示す。あかつき探査機は近赤外線のカメラによって金星の雲の下からの情報を世界で初めて得ることを目指して日本の宇宙科学研究所で開発され2010年5月に打ち上げられた。2010年12月に金星に到着したが推進系の不具合により金星周回軌道投入を果たせず、2015年12月に再び金星に接近し、ここでようやく周回軌道に入った。搭載された2つの近赤外カメラ(IR1, IR2)、中間赤外カメラ(LIR)、紫外カメラ(UVI)、雷大気光カメラ(LAC)は順調に観測を重ね、金星大気のスーパーローテーションをはじめとする大気力学の謎に迫りつつある。また、金星地表面で励起されたと考えられる大気重力波が高度65 kmの高度において惑星規模の弓状構図を発生させるなどの発見を果たした。カメラは全て放熱面である南北のパネルに取り付けられ、全ての視野を同じ方向(金星観測中に視野に金星が入る様に)としている。また電波科学のために超安定発信器(USO)を一基装備している。打上げ時の総重量は燃料、酸化剤(合計196 kg)を含め518 kg。そのうち、観測機器重量は約30 kgである。

2018年03月24日更新

関連画像